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寒緋桜と「池原香穉元日桜長歌並短歌碑」

 

園内の寒緋桜が開花し始めました。

 

  

緋色の花と甘い芳香が存在感を放つ、早咲きの桜。

 

別名「元日桜」とも呼ばれることがあるのをご存知でしょうか。

 

 

日本の代表的な桜(ソメイヨシノ)と比べて早咲きとはいえ、「元日桜」とはこれ如何に??

 

 

沖縄県で桜と言ったらこの「寒緋桜」を指しますが、それでも開花は例年一月半ば頃だそうで…元日と呼ぶにはちいと遅うなかね?

 

 

ところで、今の時期、長崎市の街並みはランタンフェスティバルの灯りで華やかに賑わっとんね~…

 

 

 

ハイ、もうお気づきかと思います…

寒緋桜は旧暦の正月頃に開花することから、元日桜とも呼ばれるそうです。

 

今年の旧暦の正月は210日。まさにそれを知らせるかのごとく一斉に咲き始めました。

 

 

この寒緋桜は、元々はお隣の諏訪神社正殿に植えられていたもので、後にこの場所へと移植されたそうです。

その後、樹木の寿命に伴い何度か更新されたと伝えられますが、由緒ある桜として現在まで大切に引き継がれています。

 

 

そして、この寒緋桜と並んで立つ石碑は「池原香穉元日桜長歌並短歌碑」。

 

この歌碑の中から、短歌を一首ご紹介します。

 

 

初春の むつ季を時と さき匂ふ 花のこころぞ うれしくありけり

 

 

ここからも寒緋桜が「元日桜」と呼ばれる所以が読み取れます。

 

 

詠み人の池原香穉は1830年 長崎生まれ。

歌人としてだけでなく国学者、医師、と多彩な才能を発揮された人物です。

 

 

身近にある園内の石碑の歴史的功績が偉大すぎて、改めて勉強するたびに新たな発見と驚きが堪えません。

 

 

今まさに盛り上がっている長崎ランタンフェスティバルについても書きたいですが…

それはまた別の機会に。

 

 

長崎公園 担当S